キャリアの多様化とカウンセリングの可能性
~ 大きな潮目の変化の中で ~
2021年11月13日(土)、14(日)
第26回大会の開催にあたって
第26回大会実行委員長 吉川 雅也

 このたび、2021年11月13日(土)・14日(日)に、日本キャリア・カウンセリング学会に改名して最初の大会である第26回大会をオンラインにて開催することとなりました。
 2020年から続く新型コロナウイルス感染拡大とその対策により、私たちの生活や社会のあり方は大きな変化を余儀なくされています。社会の様々な場所で困難に直面する方々に私たちは何ができるのか、今一度、私たちの原点であるカウンセリングの可能性に目を向けたいと考えます。一方、リモートワークやオンライン授業など新しいコミュニケーションの方法も大きく浸透しました。技術の進化に戸惑う方々もおられますが、オンライン化により時間や場所の制約が緩み、キャリアにプラスに働いた方もおられます。こうした変化の光の部分にも目を向けることで、働く人々のキャリアの選択肢が広がり、私たち支援者ができることも増えるのではないでしょうか。いまこの瞬間が大きな変化の渦中にあることを改めて感じています。
 そのような思いから「キャリアの多様化とカウンセリングの可能性~大きな潮目の変化の中で~」というテーマを設定しました。このテーマをスタート地点として、大会を通して皆さまとともに考え、語り合えることを楽しみにしております。
 今大会では研修会を5講座、大会シンポジウムは4セッションを企画し、多様なテーマで講師・シンポジストの方々をお迎えできることとなりました。個人発表の部では学術研究の発表のみならず、現場の実践者・実務家の方々にも日々の実践をプレゼンテーションの形式でご報告いただきたいとの思いから、個人研究発表を「研究発表・実践報告」との名称に変更いたしました。そして参加者の皆様からもシンポジウム企画を募り、「公募シンポジウム」という形で対話の場をご一緒に作ることができればとも考えています。
 また今大会では、オンラインを活用した新しい試みを2つ、ご用意いたしました。ひとつは昨年大会でご要望の多かったオンデマンド形式の導入です。参加チケットをご購入いただいた方は大会終了後の一定期間(約1か月を予定)、大会シンポジウムと研修会をご視聴できます。もうひとつはオンライン交流会の実施です。参加者の皆さま同士の交流に加え、シンポジストへのQ&Aタイム、研究相談サロンなどもあわせて実施しますので、ぜひご参加ください。
 多くの皆さまのご参加を大会実行委員一同、心よりお待ちしております。
Ⅰ.会期
2021年11月13日(土)、14(日) 2日間(Zoomを利用したオンライン開催)
Ⅱ.大会スケジュール
| 11月13日(土) | 11月14日(日) | ||||||
| 10:30 | 10:30-12:00 研修会(W1)  | 10:30-12:00 研修会(W2)  | 10:30-12:00 研修会(W3)  | 10:30-12:00 研修会(W4)  | 10:30-12:00 研修会(W5)  | 10:30-12:10 研究発表・実践報告 (R01-R03)  | 10:30-12:10 公募シンポジウム (S01-S05)  | 
| 11:00 | |||||||
| 11:30 | |||||||
| 12:00 | 12:00-13:00 昼休憩(60分) | ||||||
| 12:10-13:00 昼休憩(50分) | |||||||
| 12:30 | |||||||
| 13:00 | 13:00-13:30 開会式 | 13:00-14:40 研究発表・実践報告 (R04-R06)  | 13:00-14:40 公募シンポジウム (S06-S10)  | 
||||
| 13:30 | 13:30-15:00 シンポジウム1 キャリア関連学会の連携と展望 あらためて「自律型キャリア形成」にむけて、私たちができること  | 
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| 14:00 | |||||||
| 14:30 | |||||||
| 14:40-15:00 休憩(20分) | |||||||
| 15:00 | 15:00-15:30 表彰式 | 15:00-16:30 シンポジウム3 発達障害の職場定着支援 ―ニューロダイバシティで「障害」のイメージを覆そう!  | 15:00-16:30 シンポジウム4 海外スーパービジョンの体験を通じて、スーパービジョンの多様性を考える(クロストーク)  | 
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| 15:30 | 15:30-17:00 シンポジウム2 キャリアの多様性とカウンセリングの可能性  | 
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| 16:00 | |||||||
| 16:30 | 16:30-16:45 休憩(15分) | ||||||
| 16:45-17:30 クロージングセッション・閉会式 | |||||||
| 17:00 | 17:00-19:00 オンライン交流会  | 17:00-19:00 研究相談サロン  | 
|||||
| 17:30 | |||||||
| 18:00 | |||||||
| 18:30 | |||||||
Ⅲ.研修会の概要と講師プロフィール
11/13 (土)10:30 | 12:00  | 明日から始める組織開発 土屋 耕治 南山大学人文学部心理人間学科准教授  | 
| 統合的ライフプランニング(ILP: Integrative Life Planning)の基礎を学ぶ 平井 達也 立命館アジア太平洋大学 教育開発・学修支援センター長、教授、臨床心理士  | 
|
| ナラティヴ・セラピーのダイアログ 国重浩一 一般社団法人ナラテイヴ実践協働研究センター  | 
|
| スーパービジョンができるスーパーバイザーになるために 三川 俊樹 追手門学院大学心理学部教授  | 
|
| アドラー心理学による心理支援とカウンセリング 梶野 真 一般社団法人 日本アドラー心理学協会代表  | 
研修会ご参加にあたってのお願い
- 当日は5つの研修会が同時刻に開催されます。それぞれの研修会用にZoomルームが5つ用意されますので、いずれかひとつのルームにご入室し、ご受講ください。どの研修に参加するかは自由にお決めいただけます。事前の申込や連絡は必要ありません。
 - 研修会には静かで通信状況の安定した環境からご参加ください。
 - 研修会によってはZoomのブレークアウトルーム機能を用いたグループワークを行う場合がございます。質疑応答などでもマイクをお使いいただく場合もございますので、可能な範囲でご準備とお心づもりをお願いいたします。
 - 5つの研修会の内容は録画され、大会参加者は大会終了後、オンデマンド形式で視聴できます。視聴期間は約1か月を予定しています。
 
オンライン交流会

11月13日 17:00 ~ 19:00頃
Zoomを使用したオンラインの交流会を企画しています。
シンポジストとのQ&A、ブレイクアウトルームを使用した少人数での交流会、研究相談サロンなどを実施予定です。奮ってご参加ください。
研究相談サロン(詳細参照)
Ⅳ.研究発表・実践報告
座長:廣川進
| R01 | ① 研究発表 ミドル・シニア社員のワークモチベーション回復・維持のプロセス  | 
| ○卜部 貴子(法政大学大学院)、廣川進 | |
| ② 研究発表 在宅勤務における不適応感への心理的支援 ~主に孤立感から不調をきたしたシニア世代への対応事例~  | 
|
| ○村久保 雅孝(佐賀大学) | |
| ③ 研究発表(動画) “フクシマ”で働く人々のメンタルヘルス 被災地としての問題か職場・働き方の問題か  | 
|
| ○五十嵐 敦(福島大学) | 
座長:古田克利
| R02 | ① 実践報告 認知行動療法を用いた短期解決型カウンセリングの効果と今後の課題  | 
| ○鈴木 潤也(株式会社アドバンテッジリスクマネジメント)、酒井真依子、麻生倫世、阿部香織 | |
| ② 研究発表 大学キャリアセンターの個別相談場面におけるマイクロアグレッションと共感的態度知覚および性別の関係  | 
|
| ○古田 克利(立命館大学) | |
| ③ 研究発表(動画) クライエントの語りを引き出す新たな仕掛け ~アリとキリギリスの比喩を用いて  | 
|
| ○渡部 昌平(秋田県立大学) | 
座長:野条美貴
| R03 | ① 実践報告 中学校におけるキャリア教育実践報告~中学生のキャリア発達課題に着目して~  | 
| ○前田 解子(NPO法人フューチャー北海道)、原恵子 | |
| ② 研究発表 キャリア支援・教育における組織間の連携に関する事例研究―K大学のキャリア教育科目と学部専門教育をつなぐ試み―  | 
|
| ○野条 美貴(東京工科大学) | |
| ③ 研究発表(動画) 自我脅威を知覚した労働者の行動選択プロセス 労働者25名へのインタビュー調査から  | 
|
| ○仙波 亮一(京都橘大学経営学部) | 
座長:原 恵子
| R04 | ① 研究発表 IT企業のミッドキャリア層の職業的発達に関する探索的検討  | 
| ○中村 准子(筑波大学働く人への心理支援開発研究センター)、原恵子、高橋雅也、小杉和也、志村康行、大川一郎、岡田昌毅 | |
| ② 研究発表 少数派である女性組合役員における役員経験を通した意識や行動の変容プロセス  | 
|
| ○原 恵子(筑波大学働く人への心理支援開発研究センター)、清水康子、依藤聡、正道寺博之、岡田昌毅 | |
| ③ 研究発表(動画) 企業内キャリアコンサルティングの役割及び機能~既存自由記述調査・インタビュー調査結果の再分析から~  | 
|
| ○浅野 浩美(事業創造大学院大学) | 
座長:杉山 崇
| R05 | ① 研究発表 学生のキャリア選択自己効力感を高める強みプログラム開発~オンライン型実施(先行研究)とハイフレックス型実施との比較と検討  | 
| ○三浦(新免)玲(法政大学/熊本大学教授システム学研究センター)、杉山崇 | |
| ② 研究発表 事務職に向いている個性・特性は存在するか?  | 
|
| ○杉山 崇(神奈川大学)、三浦(新免)玲 | |
| ③  研究発表(動画) 人を楽しませる価値観、楽観性の提案  | 
|
| ○須賀 えり子(株式会社Ai・フィールド)、杉山崇 | 
座長:三川俊樹
| R06 | ① 研究発表 オンラインによるキャリア支援者の指導者養成プログラムの効果の検討  | 
| ○髙橋 南海子(明星大学)、原恵子、西内華朱美、岡田昌毅 | |
| ② 研究発表 キャリアコンサルタントの職業的発達に関する面接スキルの比較検討 ~同一クライエントによる模擬相談のビデオ分析を通して~  | 
|
| ○木南 絵里(株式会社ターブル・ドット) | |
| ③ 実践報告(動画) 「毎日生きるのに必死」と語った若手職員が見つけた『より好ましい自分』は何をもたらしたのか ~ナラティヴ・セラピーの会話や姿勢から見えてきたもの~  | 
|
| ○藤森 圭子(龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程) | 
Ⅴ.公募シンポジウムの概要
11月14日(日) 午前(10:30~12:10)
| S01 | 企業におけるキャリア形成支援の実際と今後の展望 ~現場における実務担当者たちのリアルな取り組み~  | 
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| 企画者 | 仁平 幸子 | Olive Career代表 | |
| シンポジスト | 君島 晴美 | 株式会社ベルシステム24ホールディングス | |
| 長尾 典子 | 株式会社ベルシステム24 | ||
| 山田 美夏 | 三井情報株式会社 | ||
| 渡部 しのぶ | ブラザー販売株式会社 | ||
| S02 | 最先端AIシステムとともに紡ぐ職場ヘルスケアの未来像  | 
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| 企画者 | 下田 彬 | 株式会社World Life Mapping | |
| 司会 | 馬場 洋介 | 学会副会長・帝京平成大学大学院 臨床心理学研究科 教授 | |
| パネリスト | 宮澤 有里 | 国際EAP協会日本支部/レジリエ研究所 | |
| 沢田 十和子 | つくば市役所 スタートアップ推進室 | ||
| 園部 和男 | 株式会社バルク MR事業部 取締役 MR事業部長 | ||
| S03 | 多様化する女性支援のニーズとキャリアコンサルタントに求められること  | 
||
| 企画者 | 長谷川 能扶子 | 有限会社Cマインド | |
| シンポジスト | 秋葉 由美 | 公益財団法人 横浜市男女共同参画推進協会 事業企画課 | |
| 諸戸 智霞 | 株式会社パソナ キャリア形成サポートセンター事業 プロジェクトマネージャー補佐 | ||
| 三宅 麻未 | 一般社団法人 O・ERS 研究所 首席研究員/関西学院大学商学研究科 | ||
| S04 | 海外のキャリアカウンセリング事情  | 
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| 企画者 | 渡部 昌平 | 秋田県立大学 | |
| シンポジスト | 水野 みち | キャリアのこれから研究所所長 | |
| 藤田 廣志 | 東海ライフキャリア代表 | ||
| 新目 真紀 | 職業能力開発大学校 | ||
| S05 | LGBTQ+性的マイノリティーの相談者へのキャリア支援をともに考える  | 
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| 企画者 | 吉川 雅也 | 関西外国語大学 | |
| モデレーター | 矢野 由果 | True Colors Project | |
| シンポジスト | 堀川 歩 | 株式会社アカルク 代表取締役 | |
| 吉川 寛 | 株式会社アカルク | ||
| 山本 晏美 | 大学3年生、株式会社アカルク 学生インターン | ||
11月14日(日) 午後(13:00~14:40)
| S06 | キャリアコンサルタントと企業の関わりを考える  | 
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| 企画者 | 中山 敬介 | 一般財団法人ACCN理事 | |
| シンポジスト | 一井 剛 | ACCN東京支部所属 | |
| 植村 格明 | b-active株式会社CEO/ACCN神奈川支部所属 | ||
| 大木 孝 | ACCN東京支部所属 | ||
| S07 | 【医師・弁護士をはじめとする専門家】×【キャリア支援・メンタルヘルスケア】今後の連携の必要性と可能性  | 
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| 企画者 | 福井 千春 | Veap Japan株式会社 代表取締役社長 / EAPコンサルタント | |
| シンポジスト | 牛見 和博 | 弁護士法人牛見総合法律事務所 代表弁護士、一般社団法人弁護士EAP協会 理事長 | |
| 清水 宏泰 | Veap Japan株式会社 パートナー医師 | ||
| 山田 英樹 | 上町総合法律事務所 代表弁護士、一般社団法人日本キャリア法務協会 理事長 | ||
| S08 | 5人の1級キャリアコンサルティング技能士と考える「世代別キャリアコンサルティングの在り方」 ~オンライン就職世代×コロナ禍の変化~  | 
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| 企画者 | 太原 靖一郎 | 共栄大学 | |
| シンポジスト | 須藤 昭彦 | キャリアコンダクト株式会社 | |
| 桑田 真理子 | キャリアブリッジ | ||
| 榎内 美穂 | 東京工科大学 | ||
| 廣田 奈穂美 | 筑波大学働く人への心理支援開発研究センター | ||
| S09 | 新時代におけるキャリア発達モデルとは  | 
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| 企画者 | 水野 みち | 株式会社日本マンパワーフェロー・キャリアのこれから研究所所長 | |
| シンポジスト | 高橋 浩 | ユースキャリア研究所代表 | |
| 伊達 洋駆 | 株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役 | ||
| S10 | 変化の時代のキャリア支援 ~「変身資産」を可視化するアセスメントの開発・実践報告  | 
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| 企画者 | 馬場 洋介 | 学会副会長・帝京平成大学大学院 臨床心理学研究科 教授 | |
| シンポジスト | 豊田 義博 | ライフシフト・ジャパン取締役CRO/ライフシフト研究所 所長 | |
| 大野 誠一 | ライフシフト・ジャパン代表取締役CEO | ||
| 遠藤 和 | キャリアコンサルタント/キャリアアンドブリッジ取締役 | ||
| 山口 裕二 | ニューホライズンコレクティブ共同代表 | ||
| 野澤 友宏 | ニューホライズンコレクティブ共同代表 | ||
| 山重 芳子 | 成城大学経済学部教授 /キャリアセンター長 | ||