海外スーパービジョンの体験を通じて、スーパービジョンの多様性を考える(クロストーク)
JACC国際交流委員会には、日本以外の国で住み学んだメンバーが所属しています。米国でのスーパービジョンの体験とニュージーランドでのスーパービジョンの体験を共有した後に、国際交流委員会のメンバーでそのことについて語り合います。
ここで、米国やニュージーランドのスーパービジョンシステムの一般論について話すのではなく、個人的な体験を共有したいと考えています。なぜならば、米国やニュージーランド国内においても多様性のあるものを、すべて概説することはできないし、そのような語りは単なる事実の羅列になってしまい、その内容について検討することができないと考えるからです。
ここでのクロストークを通じて、スーパービジョンのあり方の多様性を提示し、日本におけるスーパービジョンのあり方について検討する際に何らかの貢献につながることを願っています。
三好 真(みよし・まこと)
•大妻女子大学 人間関係学部人間関係学科講師
•全米認定カウンセラー(National Certified Counselor)
米国南イリノイ大学でカウンセラー教育・スーパービジョン学の博士号を取得。 在米中、同大学院において、グループワークの概論・実習のインストラクター及びスーパーバイザーとして勤務。帰国後は、スーパービジョン、キャリア教育、臨床心理現場において、グループ・ワークを応用する手法を用いている。
三宅 麻未(みやけ・まみ)
博士(商学)一般社団法人 O•ERS 研究所 首席研究員/理事、大手前大学 現代社会学部 非常勤講師、国家資格キャリアコンサルタント、米国CCE Inc. 認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
慶応義塾大学卒業後、国内化粧品メーカーのマーケターを務める。米国 Hult International Business School, M.B.A. 修了後は外資家電メーカーのブランディングマネージャーや地方創生プロジェクトなど約10年にわたり「社会への価値提供」をテーマに多彩な経験を積む。様々な経験の中で、人がイキイキと働ける組織の在り方に関心を持ち始め、30代半ばで会社勤めから心機一転、キャリア開発を専門に研究者の道へ進む。博士(商学)取得後は大学にて経営学の教鞭を執るかたわら、キャリアコンサルタントの国家資格を活用し幅広い世代の相談に応じている。
三浦(新免)玲 (みうら(しんめん)・れい)
・国家資格キャリアコンサルタント・公認心理師、教育工学(修士)、法政大学グローバル教養学部オフィスマネージャー、熊本大学教授システム学研究センター&青山学院Hicon研究センター研究員、Earth Career Lab.代表、eLPラーニングデザイナー&マネージャー 、日本キャリア・カウンセリング学会ブランディング委員兼務
アメリカの州立大学卒業後より学生や社会人の雇用支援業務に従事。教育出版会社にて学校や企業向け教育企画および講師の研修サポートや人材紹介会社にて就転職希望者と企業人事に対する雇用コンサルティング経験を経て、厚生労働省主催の高校生向け就職進路ガイダンスおよび若年層の再就職支援事業にセミナー講師・カウンセラーとして従事。大学キャリアセンターでは、留学生含む学生向け就職キャリア支援行事の企画実施に従事。現在は、複数の大学や附属機関等において外部講師やコンサルタントを務める傍らキャリア教育プログラム開発研究に取り組んでいる。
浅野 衣子(あさの・きぬこ)
・株式会社キャリア開発サポーターズ代表取締役、キャリア開発カウンセラー(JICD・キャリア開発研究センター認定)、キャリアコンサルタント、認定スーパーバイザー(日本キャリア・カウンセリング学会認定)、ナラティヴ実践協働研究センター スターティングメンバー、地域若者サポートステーション事業専門委員会メンバー
・同志社女子大学卒業後、阪急百貨店にて販売・仕入れ担当を経て、従業員の能力開発、顧客満足推進に従事。2001 年独立。キャリア開発支援の実務家として、企業の従業員を対象にキャリア開発ワークショップCDW やキャリア・カウンセリングを実施。学生から中高年齢者のキャリア・カウンセリングに従事。キャリア支援(キャリア・カウンセリング)をする人たちの支援として、スーパービジョンを実施、地方からでもスーパービジョンが受けられるように2017年からオンラインでのスーパービジョンを実施している。
国重 浩一(くにしげ・こういち)
・NPACC NZ Limitedディレクター、ナラティヴ実践協働研究センター所属、ダイバーシティ・カウンセリング・ニュージーランド所属
・ニュージーランド、ワイカト大学カウンセリング大学院修了。日本臨床心理士、ニュージーランド、カウンセラー協会員。鹿児島県スクールカウンセラー、東日本大震災時の宮城県緊急派遣カウンセラーなどを経て、2013年からニュージーランドに在住。同年に移民や難民に対する心理援助を提供するための現地NPO法人ダイバーシティ・カウンセリング・ニュージーランドを立ち上げる。2019年には東京に一般社団法人ナラテイヴ実践協働研究センターの立ち上げに参加。
著書に、『ナラテイヴ・セラピーの会話術」(金子書房)、『震災被災地で心理援助職に何ができるのか?」(編著、ratik)、『どもる子どもとの対話』(共著、金子書房)、 『ナラテイヴ・セラピーのダイアログ(編著、北大路書一房)など。訳書に、モンクほか(編) 『ナラテイヴ・アプローチの理論から実践まで」、ウィンズレイド&モンク(著) 『ナラテイヴ・メディエーション」(ともに共訳、北大路書房)、「心理援助職のためのスーパービジョン: 効果的なスーパービジョンの受け方から,良きスーパーバイザーになるまで 」(北大路書房)など。