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> 治療関係を考える:カウンセリングにおける治療的体験の追究
研修会
2024-11-23 15:00-16:30

治療関係を考える:カウンセリングにおける治療的体験の追究

2024年8月28日更新

キャリア・カウンセリングは、社会的・職業的な信用に基づいて情報提供したり、教育的な指導をしたりする支援として実践されることも多いものの、本来的には心理カウンセリングやサイコセラピーと変わらない深い人格のレベルへの働きかけを含むものです。そうであれば、通りいっぺんの職業的な信頼関係を超えて、人と人として深く安心できる、感情の絆を伴う信頼関係を作ることが重要になります。治療同盟ないし作業同盟と呼ばれる治療関係の要素について、治療同盟の亀裂とその修復について、そして我と汝、出会いのモーメント、深い関係性などと呼ばれる、それ自体で治療的価値をもった関係性の深化について、考えてみたいと思います。

講師

杉原保史

杉原 保史(すぎはら・やすし)
京都大学学生総合支援機構学生相談部門 部門長(教授)
1961年神戸市生まれ。教育学博士。公認心理師。臨床心理士。日本心理療法統合学会副理事長。京都大学の学部・大学院で臨床心理学を学ぶ。大谷大学文学部専任講師、京都大学保健管理センター講師等を経て、現職。30 代の終わり頃にポール・ワクテルの心理療法統合の考え方に出会い、ワクテルの主要著作4冊を翻訳。その後、やはり心理療法統合の流れに属するジェローム・フランクの古典的名著『説得と治療』を翻訳。関係モデルによる統合的な心理カウンセリングを学び、日々、実践している。