支援者としての成長を考える

社会的要請に応えるには
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2024年7月3日更新

第29回大会の開催にあたって

「記憶に残る大会を!」

大会委員長 山本和美(山梨大学)

2024年度の日本キャリア・カウンセリング学会第29回大会は,11月23日(土)・24日(日)に,山梨県甲府市にあります山梨大学で開催の運びとなりました。
今大会のテーマは,「支援者としての成長を考える~社会的要請に応えるには~」です。AIの進展,超高齢化社会など,私たちを取り巻く環境が日々ダイナミックに変化しているなかでは,働き方や望むキャリアも,「多様化・複雑化」という言葉ではもはや表現しきれなくなってきています。「将来の予測が困難」な現在,ライフキャリア支援においては,キャリア,カウンセリング,メンタルヘルス,福祉などに関わる支援者の役割は,これまで以上に大きくなってきています。そうした世の中だからこそ,大会を通じて,支援者としての役割や成長を考え,共有し,持ち帰っていただきたいと思っています。
今大会では,傾聴の基本や心理的支援などの実践的な研修会のほか,リスキリングや両立支援といった「個と組織との相互作用」を検討するプログラムも企画しています。学会員以外の方や企業の皆さまも興味関心を持てるようなプログラムを用意するとともに、多くの方が参加しやすいように、参加費も昨年度より低く設定をしました。実践力を鍛えるために,昨年度大好評であった現地開催のみのプログラムのほか,遠方の方にはオンラインでご参加いただけるよう,ハイブリッド開催としました。なお,大会終了後は見逃したプログラムもご覧いただけるよう,オンデマンド配信を行う予定です。

また,地方大会ならではの,「非日常の中で学ぶ」といったリトリートもぜひご体験いただきたいです。山梨大学のある山梨県は,なんといっても富士山や,ぶどう・桃の生産量が日本一の県として知られています。大学から公共交通機関を使用して30分圏内のところに,温泉,ワイナリー,甲州牛の楽しめるレストランや人気の観光スポットもあります。新宿から特急で約1時間半と日帰りも可能な立地ですので,ぜひ,足を運んでいただき,リトリートを満喫いただけますと幸いです。

山梨大学の学章は,「たわわに実った葡萄の房が輝く太陽の光に照らされているところを立体的にデザインしたもの」です。葡萄は古くから生命や豊穣のシンボルです。デザインされた繋がった円は,「学問の融合」と,山梨大学の学びが地域・世界に向けて発信されて,再び山梨大学に戻ってくるという「循環的な相互関係」を表現しています。今大会も同様に,大会での学びを山梨から発信し,再び皆さま方に戻ってくるという循環的な相互関係を目指していきます。多くの皆様のご参加を大会委員一同,心よりお待ちしております。

一般社団法人日本キャリア・カウンセリング学会社員
山本和美(山梨大学教育統括機構)


大会委員長 小倉浩靖

この度、山本和美委員長と共に大会委員長を拝命いたしました、日本キャリア・カウンセリング学会理事の小倉浩靖でございます。平素より、皆様のご支援とご協力に心より感謝申し上げます。

科学技術の急速な進化。その裏側で粛々と進行する環境問題や社会的問題。世界は今まで経験したことのないスピードで変化し、求められる支援の形も多様化しています。このような状況において、私たちは、どのように学び、考え、そして成長し続けることができるのでしょうか(成長とは単なるスキルの向上ではなく、支援者としての心の成長も含みます)。それぞれの個性や特徴、専門性を尊重しつつ、環境や社会のニーズに対応できる柔軟性と創造性が求められていると思います。そして環境や社会のニーズを意識することで、私たちの活動の場も広がり、より多くの方々の役に立つ支援に繋がることと信じています。

今回の大会は、山梨大学を会場とし、地方開催の利便性を高めるためにオンラインでの参加も可能なハイブリッド形式で実施いたします。これにより、遠方の方々や多忙な日々を過ごす皆様にもご参加いただける環境を整えました。

山梨県は、美しい自然と豊かな文化が融合する魅力的な地域です。澄んだ空気と美しい冬景色、キャンパスからの眺めは一見の価値があります。近くには歴史的名所の武田神社や甲府城跡があり、静かな散策も楽しめますので、ぜひ足を運んでいただき、対面でのご参加もお待ちしております。

本大会が皆様にとって有意義な学びと交流の場となり、支援者としての成長に繋がることを心より願っております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人日本キャリア・カウンセリング学会理事
研修委員長
PLAYWORK LAB, Inc.