本学会が2009年2月から取り組んできたスーパーバイザー養成訓練を支える「基礎的で汎用性のあるスーパービジョン」の実際を紹介します。スーパービジョンでは、スーパーバイジー(カウンセラー)が自らの実践を振り返りながら、その問題点や課題に自ら気づき、その解決に向けて主体的に取り組んでいくプロセスを観ていただきたいと思います。
その中で、スーパービジョンで取り上げる「スーパーバイジーの課題」と、スーパーバイザーが活用する「スーパービジョンの機能」が具体的に理解されることを期待します。
また、スーパービジョン終了後にはスーパーバイザーの指導者(SVメンター)によるスーパービジョンメンタリングにも触れながら、スーパーバイザー自身の課題についても検討する予定です。
三川 俊樹(みかわ・としき)
学会認定スーパーバイザー・スーパービジョンメンター
1961年大阪府出身。1984年3月大阪大学人間科学部卒業。1986年3月大阪大学人間科学研究科博士前期課程修了(学術修士)。1987年4月追手門学院大学文学部助手。専任講師、助教授を経て、2004年4月人間学部教授、2006年4月心理学部教授、現在に至る。専門はカウンセリング心理学。
2009年から日本産業カウンセリング学会のスーパーバイザー養成に取り組み、スーパーバイザーおよびスーパーバイザーの指導者(スーパービジョンメンター)の養成訓練にも携わってきた。著書には、日本産業カウンセラー協会(編)「産業現場の事例で学ぶ カウンセラーのためのスーパービジョン活用法」(共著、金子書房)などがある。また、2020年には厚生労働省の委託事業 「キャリアコンサルタントの実践力強化に関する調査研究事業」において「スーパービジョン検討委員会」の委員を務めた。