個人の働き方の多様化や組織を取り巻く環境の急激な変化等が相俟って、個と組織をつなぎ、両者に寄与できる支援の在り方が問われています。本シンポジウムでは、個人と組織をつなぐ、キャリア・カウンセリングの在り方について、国、企業、支援者それぞれの立場、現場からの話題提供後、指定討論者からの問題提起や参加者の質疑等も踏まえ、意見交換し、何等かのヒントが得られることが目的です。

シンポジスト

佐藤 悦子（さとう・えつこ）
厚生労働省人材開発統括官付参事官（若年者・キャリア形成支援担当）付
キャリア形成支援室長
1992年労働省入省。外国人、地域、高齢者、障害者などの雇用対策に係る政策立案・事業運営、ハローワークの業務指導等に主に従事。久留米市協働推進部男女平等推進担当部長、広島労働局職業安定部長、厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課主任障害者雇用専門官などを経て現職。キャリアコンサルティング、ジョブ・カード制度の普及促進等を通じた労働者の自発的な職業能力の開発・向上に関する施策を担当。

佐藤秀明（さとう・ひであき）
NECライフキャリア株式会社 代表取締役社長
約30年間にわたり、日本電気株式会社（NEC）グループの国内外人事・総務関係領域で実務経験を重ねる。2020年9月、社員の主体的キャリア開発を支援するNEC100%子会社としてNECライフキャリア社を設立、以来代表取締役社長を務める。国家資格キャリアコンサルタント。
現在同社は約50名のキャリアコンサルタント、産業カウンセラー、エクゼクティブコーチ等の対人支援の専門家を擁し、年間5,000名超の社員へのキャリア関連ワークショップ提供、3,000名超の社員への個別キャリア面談とコーチング実施、約1,000件のメンタル疾患休職者復職時・復職後支援を行っている

高山 美穂（たかやま・みほ）
オリンパス株式会社HR Business Partner, Japan 課長代理
国家資格キャリアコンサルタント。 名古屋大学大学院教育発達科学研究科心理発達科学専攻博士前期課程修了、修士（心理学）M.A.。卒業後は建築業や金融業、人材紹介業で経営企画から個人・法人営業職まで多岐にわたる分野を経験し、現職。2017年にキャリアコンサルタントを取得し、オリンパス株式会社内でのキャリアカウンセリング施策の企画から立ち上げに関わる。現役の企業内キャリアコンサルタントであり、4年間で面談実績は約480名。現在、日本キャリア・カウンセリング学会研究委員、日本キャリア開発協会認定ピアファシリテーターアドバイザーとしても活動している。

指定討論者

松本 桂樹（まつもと・けいき）
株式会社ジャパンＥＡＰシステムズ 取締役
東京学芸大学大学院修了。都内の精神科クリニックにて常勤心理職として勤務した後、日本初のＥＡＰ専門会社であるジャパンＥＡＰシステムズの起ち上げに関わる。日本におけるＥＡＰのパイオニアであり、現在も働く人のキャリア及びメンタルヘルスに関する相談を数多く受けている。
臨床心理士・１級キャリアコンサルティング技能士等の資格を有し、神奈川大学客員教授。主な著書に「上司と部下のメンタルヘルス・マネジメント対策」（税務研究会）、「実践家のためのナラティブ／社会構成主義キャリアカウンセリング」（福村出版）等がある。

企画・司会

馬場 洋介（ばば・ひろすけ）
日本キャリア・カウンセリング学会 会長
帝京平成大学大学院 臨床心理学研究科長 教授
平成医会　平成かぐらクリニック リワーク統括責任者。株式会社リクルートでメンタルヘルス担当、株式会社リクルートキャリアコンサルティングで再就職支援キャリアカウンセラーとして精神障害者等の就労支援に携わる。産業心理職育成をしながらメンタルヘルス専門医療機関リワーク責任者。日本産業心理職協会理事（研修企画担当）、産業ソーシャルワーカー協会理事。『キャリア心理学　ライフデザイン・ワークブック』（共著 ナカニシヤ出版2018）。臨床心理士、公認心理師、２級キャリアコンサルティング技能士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、中小企業診断士。