中高年期にあるひとは自分のことだけでなく、仕事や家庭のなかで起こる様々な困りごとの解決を求められている当事者である。個人をとりまく多様な状況の中で何に悩み、どのような人生上の課題をかかえているのだろうか。そのことにどのように向かい合っているのだろうか。そのサポート体制はどのようになっているのだろうか。カウンセリングも含めて、どのような支援をしていったらいいのだろうか。本研修会では、このような問いに対して、マクロとミクロの2つの視点から答えを探る。
まず、マクロの視点から中高年をとりまく背景にある社会的・個人的要因を概観し、整理する。次に、高齢期も含めた生涯発達心理学の視点から、中高年期の心理的な特徴について整理、分析する。そして、中高年期にある人の支援のあり方について公助・共助・互助・自助の枠組みを抑えた上で、ミクロの視点から、個別性を踏まえた上での支援のあり方について探っていく。
大川 一郎(おおかわ・いちろう)
埼玉学園大学 教授
現在の所属;埼玉学園大学人間学部教授・人間学部長、大学院心理学研究科長
筑波大学名誉教授、放送大学客員教授、一般財団法人田中教育研究所理事長
最終学歴:筑波大学大学院博士課程心理学研究科心理学専攻
学位:博士(心理学・筑波大学)
資格:臨床心理士、公認心理師
主な著書:生涯発達の心理学ー理論と実践への誘いー(共編著,2025,福村出版)、田中ビネー知能検査VI( 監修,2024,田研出版 ),新訂 中高年の心理臨床』( 共編著,2020,放送大学 )
他