スーパービジョンは、事例検討や事例指導、あるいはケースカンファレンスやコンサルテーションとは異なります。昨年度に引き続き、スーパービジョンの意味・役割・機能を理解していただくために、本学会が2009年2月から取り組んできた「スーパーバイザー養成訓練」の基盤となる「基礎的かつ汎用性のあるスーパービジョン」をリアルタイムで実演します。
スーパービジョンでは、スーパーバイジーが自らのカウンセリングを振り返りながら、その問題点や課題に自ら気づき、その解決に向けて主体的に取り組んでいくプロセスをご覧いただきながら、スーパービジョンの魅力と効果を共感的に体験されることを願っています。
また、スーパービジョン終了後には、スーパーバイザーの指導者(SVメンター)によるSVメンタリングに触れながら、スーパーバイザー自身の課題についても検討する予定です。
三川 俊樹(みかわ・としき)
追手門学院大学 心理学部 教授
追手門学院大学心理学部教授。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程中退。スーパーバイザー&スーパービジョンメンター(日本キャリア・カウンセリング学会)。
著書には、日本産業カウンセラー協会(編)「産業現場の事例で学ぶ カウンセラーのためのスーパービジョン活用法」(共著、金子書房)、藤田晃之(編)「キャリア教育」(共著、ミネルヴァ書房)などがある。2009年にスーパーバイザー養成講座が開講された時からスーパーバイザーの養成訓練にかかわってきた。現在は、スーパーバイザーのスーパービジョン(SVメンタリング)を担当することができるSVメンターの養成訓練が喫緊の課題であると認識している。