セルフ・キャリアドックでは、「これといった悩みがない」という状態での面談が一般的です。では、そうした場面で支援者は何をすればよいのでしょうか。本研修では、悩み相談ではなく、従業員が主体的にキャリアを築きながら、組織とのよりよい関係(WIN-WIN)を目指す「開発型支援」のあり方を学びます。具体的には、キャリア形成への動機づけ、環境変化への適応、自己実現と組織貢献の両立を支援するための「7つのプロセス×3つのステップ」の枠組みを、講義とワークを通して紹介します。この枠組みは、主要なキャリア理論を統合的に整理した実践的アプローチであり、これまでの学びと組み合わせて現場で活用することができます。特に、企業内でキャリア支援に携わる方にとって、役立つ内容です。
高橋 浩(たかはし・ひろし)
ユースキャリア研究所 代表
日本キャリア開発協会 理事。博士(心理学)・キャリアコンサルタント・公認心理師。法政大学大学院/目白大学大学院 講師。1987年、弘前大学教育学部卒業後、NEC グループの半導体設計会社に24年間勤務し、エンジニア、品質管理、経営企画、キャリアアドバイザーに従事。1996 年から心理学やカウンセリングを学び、2001 年CDA、2012 年博士号を取得。2012年、ユースキャリア研究所を開設。現在、行政・大手企業でのキャリア支援の実践とともに、キャリア関連の調査研究も行っている。著書『セルフ・キャリアドック入門』、『実践コミュニティアプローチ』『改訂版社会人のための産業・組織心理学』、他多数。