PCAGIP(ピカジップ)法は、「事例提供者が簡単な事例資料を提供し、ファシリテーターと参加者が安全な雰囲気の中でその相互作用を通じて参加者の力を最大限に引き出し、参加者の知恵と経験から、事例提供者に役立つ新しい取り組みの方向や具体策のヒントを見出していくプロセスをともにするグループ体験」です。通常の事例検討がクライエントへの対応や見立てを重視するのに対し、話題(事例)提供者がどのように目の前の人(クライエントや周囲の人びと)とかかわり、どうありたいと願っているのか、何を大切にしてきたか等、話題提供者の語りをじっくりと聴くことを大切にし、そのプロセスを通じ、個々の参加者に生じる体験に重きをおきます。産業領域で人がより良く働くこと、生きることを支えようとされている皆さんとPCAGIPの体験をご一緒できればと思います。今回は、いつもより説明と実施時間が短い、体験版として実施します。
南 陽子(みなみ・ようこ)
日本キャリア・カウンセリング学会 研修委員会 PCAGIPトレーニング担当
1977年生まれ、宮崎県在住。キャリアコンサルタント、1級キャリアコンサルティング技能士、公認心理師
キャリアコンサルタント同士が相互の交流により、それぞれの生き方や実践を支えらえる仕組みを作れないかと考えていた時に、村山先生とPCAGIP法に出会う。2016年7月より対面とオンラインでPCAGIP法による“事例検討”を行う。キャリアコンサルティング協議会HPコラム「キャリアコンサルタントとPCAGIP法」(https://www.career-cc.org/column/column000273.html)を執筆。2024年度本学会実践賞(PCAGIP法を用いた事例検討会の継続的な推進)